ケニア、種を蒔く

心が重くなる

メールソフトを開いて、
いつものようにメールをチェックしていたら、
あるメールに釘付けになった。
協力隊の同期からだったのだが、
そのメールにはヘンリーが死んだと書いてある。

青年海外協力隊では、
任国に赴任する前に2ヶ月ほど国内で赴任前訓練を受ける。
主だった内容は語学と国際協力関係の講習の2本立てなのであるが、
その語学では自分は英語を必須言語としていたので、
当然英語の研修を受ける事となった。
二本松訓練所の英語受講者は、
午前は英語全般を勉強するホームクラス、
午後は専門分野の英語をターゲットとしたテクニカルクラスに分かれる。
テクニカルクラスでは、我々コンピュータ系の隊員は、
主にコンピュータに関する英語の知識、
また模擬授業や会議用のプレゼンテーション等を集中的に行うのであるが、
その担当の先生がヘンリーだった。

ヘンリーという人はなかなか変わった人で、
はじめの頃はピエロみたいな動きをして生徒を笑わせたり、
配るプリントも、
おちゃらけた遊びのような代物だったけれど、
しっかりと英語の学習教材になっていて、
なにか独特の雰囲気を持った教え方をしていた。
しかし的確なアドバイスや素晴らしい教授法、
また人柄もニュージーランド人らしい誠実な持ち様で、
この人の言うことは素直に聞いておこうと思わせるタイプの人でもあった。
仕事に関しては、まさしくプロの英語教師だったと思う。

そして個人的な思い出はというと、
最初の懇親会で始めて喋った教師が彼だった。
基本的に自分は人見知りであまり自らは話しかけない性格なのであるが、
目の前に突然金髪の男性が現れ、黙っているのもなんだか変なので、
ちょっとおっかなびっくり話したのだが、
その人がまさしく彼だったのである。
この時は、まさか自分の担当教師になるとは思ってもいなかったのだけど。
始めは適当に当たり障りのない会話をしていたが、
彼がキィウィだと知ったら、
ニュージーランドをぶらぶらと3ヶ月も放浪していた自分としては、
訪れたことがあるワイカト地方出身の彼とも共通な話題があって、
ニュージーランドの思い出話ができてとても楽しく話した。
そして自分のテクニカルクラスの担当が彼だと知った時は当然嬉しく思うことになる。
その後も、色々と英語の事とか二本松の事等、
お互い暇な時は雑談を楽しんだものだった。

ここ最近、知人や友達が立て続けに亡くなっていて、
どうしたものかと思ってしまう。
悪い流れにでも乗ってしまったのだろうかと、
なんだか暗い気持ちになってくる。

ヘンリー、お亡くなりになる1週間前までは、
まだ歩ける状態みたいだったらしいが、
突然の他界だったようだ。
ここに謹んでご冥福をお祈りしたい。


下の写真はほぼ約1年前、
アウトドアレッスンという課外授業で、
岳温泉の足湯にテクニカルクラスのメンバーで入った写真。
1年前のことだけど、つい数日前のように思い起こされる。
知らせを聞いて、この写真を引っ張り出して眺めていたけれど、
やはり心が重くなる。



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by tanewomaku | 2011-11-10 07:28 | 日常